BMB2008 > 特別企画「ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)

特別企画「ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)

共催:BMB2008
文部科学省NBRPシンポジウム実行委員会
城石俊彦(遺伝研),明石良(宮崎大),漆原秀子(筑波大),小幡裕一(理研BRC),
小原雄治(遺伝研),小林正智(理研BRC),仁木宏典(遺伝研),
福田裕穂(東京大),山崎由紀子(遺伝研),山本雅敏(京都工繊大)

●NBRPシンポジウム「リソース整備の現状と将来展望―研究コミュニティとの対話から―」

日時:12月9日(火) 16:45〜19:15
会場:第19会場(神戸国際会議場1階・メインホール)
詳しくは、こちら

●実物付きパネル展示:「バイオリソース勢ぞろい」

日時:12月9日(火)〜12日(金) 10:00〜18:00
会場:展示会場2(神戸国際会議場3号館)
詳しくは、こちら

NBRPシンポジウム・パネル展示 事前参加登録ページ

※NBRPシンポジウムのみの参加は無料です
(BMB2008参加者以外の方の参加も可能)

 自然科学の発展を支えてきたのは,研究材料と研究手法の二つの基盤です。特に生命科学では複雑な生命現象の本質を鋭く抽出するために,適切な生物材料の発見・開発とその利用が大きな役割を果たしてきました。メンデルのエンドウマメから分子生物学黎明期のバクテリオ・ファージ,さらに最近のiPS細胞にいたる生命科学の歴史がそれを見事に示しています。新しい生物材料の発見や開発は,多くの場合特定の研究者によってなされ,その有用性が理解されると研究コミュニティに少しずつ浸透していき,やがてその研究分野を支える知的基盤となります。このように,生物材料には,その発見から研究コミュニティで標準的な材料として利用されるまでのさまざまな段階があります。私たちは,それら全てを総称して“バイオリソース”と呼んでいます。残念なことに,これまで我が国ではバイオリソースとしての優れた芽があるにもかかわらず,それに気づかずに自らの手で世界に通ずるバイオリソースまで育て上げるというケースが希でした。いきおい,バイオリソースは国外から輸入して使うものという認識が一般的であったのも事実です。そのような問題を払拭すべく平成14年度に開始されたのがナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)です。

 文部科学省では,平成14年度から18年度まで第1期ナショナルバイオリソースプロジェクトを実施し,約191万種類の提供可能なバイオリソースを管理するまでに至りました。そして,第1期の成果を引き継ぐかたちで,2010年までに世界最高水準のバイオリソースを戦略的に整備し,その活用の充実を図ることを研究開発目標として掲げ,平成19年度から第2期ナショナルバイオリソースプロジェクトを5年計画で実施しています。第2期では,27のバイオリソースについて収集・保存・提供体制の整備を行うとともに,バイオリソースの質の向上を目指し,保存技術等の開発,ゲノム等解析によるバイオリソースの付加価値向上により時代の要請に応えたバイオリソースの整備を行っております。

 さて,バイオリソースに終わりはありません。研究コミュニティで標準となったものも,研究コミュニティからのフィードバックや,新たな研究展開の中でさらに有用なバイオリソースへの生まれ変わることもあります。その意味で,バイオリソースと研究コミュニティの連携はたいへん重要です。バイオリソースを生み出すのも使うのも研究者なのです。このためには,バイオリソース事業実施者とユーザー研究者との間での不断の対話が不可欠です。また,バイオリソース事業を継続していくためには,将来を見据えて事業の効率化を図るとともに,研究コミュニティのより一層の支援が必要です。このため,第1期ではバイオリソースと最も関係の深い分子生物学会年会や分子・生化合同大会(BMB)において,NBRPを紹介する展示やバイオリソースのあり方について議論するシンポジウムを開催させていただきました。

 本年会におきましても,ご参加の皆様のお役に立てればと思い,年会長のご理解・ご支援のもと,シンポジウムおよびパネル展示を企画した次第です。また,パネル展示においては,NBRPとは独立に収集・保存されている重要なバイオリソースについても,昨年同様ご紹介いたします。さらに本年は,文部科学省の関連研究プロジェクトとして,ターゲットタンパク研究プログラム,および,ゲノムネットワークプロジェクトの概要についても,両プロジェクトの関係各位のご協力により,紹介させていただく事になりました。奮ってご参加頂けますようお願い申し上げます。