会頭挨拶

 第86回日本生化学会大会を、「生化学の未来:グローバルな発展にむけて(Globalizing Biochemistry's Future)」をテーマに、2013年9月11日(水)〜13日(金)の3日間、パシフィコ横浜で開催いたします。

 長年我が国で培われてきた生化学研究の成果を基盤に、諸外国の研究者との密接な連携のもとに、今大会を生命科学のグローバルな発展を目指す機会としたいと考えています。特別講演には我が国の生化学の研究分野で最先端の成果をあげて来られた西田栄介博士(京都大学大学院生命科学研究科)と田中啓二博士(東京都医学総合研究所)に加え、TGF-βのシグナル伝達の研究を長年続けて来られたRik Derynck博士(UCSF, USA)をお招きします。さらに約40のシンポジウムをはじめ、例年の大会と同じく口演とポスターセッション、フォーラム、バイオインダストリーセミナーなどを開催します。近年のアジア諸国の生命科学の発展は目覚ましいものがあります。本大会が更なる発展の礎となることを願い、アジアを中心に諸外国の研究者をお招きして国際色豊かな大会を目指したいという点をコンセプトに据えています。

 第85回生化学会大会(2012年)は福岡で分子生物学会年会と連続して開催されましたが、今大会は生化学会の単独開催となります。単独で開催することにより、我が国の生化学研究の歴史をもう一度見つめながら、将来の生命科学について考える機会としたいと思います。ここ数年の生化学会大会は4日間の開催となることが慣例となっておりましたが、より多くの会員が一堂に会すことができるよう、今大会は3日間の開催といたしました。こうした趣旨をご理解いただき、多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております。また近い将来に日本の生命科学を担うこととなる学生会員の皆様の積極的な参加と発表を期待しております。

 なお、昨年に引き続き若手研究者や大学院生を対象とした鈴木紘一メモリアル賞を設けております。本賞は、カルパインの構造・生理機能の研究で著名な故鈴木紘一先生のご遺族からの寄付を基金としております。また生化学会の機関誌であるJournal of Biochemistry (JB)の論文賞受賞者の発表をはじめ、JBに関する企画を検討中です。

 基礎生命科学を議論する場として生化学会大会がこれまで我が国の生命科学に果たしてきた役割は極めて大きいものがあります。生化学会大会の歴史の重みを感じつつ、第86回日本生化学会大会が稔り多い会となることを期待しております。横浜の地で皆さまとお会いできることを楽しみにしております。


第86回日本生化学会大会
会頭 宮園 浩平(東京大学大学院 医学系研究科)

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