BMB2015(第38回日本分子生物学会年会、第88回日本生化学会大会 合同大会)
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市民公開講座

『生命科学を楽しもう!』

日時 :12月4日(金) 16:45~18:45
会場 :第14会場(神戸国際会議場 1階 メインホール)

今年の市民公開講座はいつもとちょっと違う。前半は、上杉志成(京都大学、ケミカルバイオロジー)、高井研(JAMSTEC、深海生物学)、高橋淑子(京都大学、発生学)、仲野徹(大阪大学、エピジェネティクス)の四名によるトーク。後半は、そのプレゼンをうけて、元マイクロソフトジャパンの成毛眞氏が興味のおもむくままに質問する。

 成毛氏は、ベンチャービジネスにおいて著名であるだけでなく、HONZというノンフィクションを紹介するサイトを主宰し、『面白い本(岩波新書)』を著すなど、読書家としてもよく知られている。また、科学技術にも造詣が深く、最近では、地球深部探査船「ちきゅう」やCERN加速器など、巨大設備への社会見学をおこない『メガ!-巨大技術の現場へ、ゴー-(新潮社)』を上梓している。

 最先端の生命科学に対して、成毛氏がいかなる切り口で迫るのか。そして、口の立つ四人のプレゼンターたちはどのように切り返すのか。一般市民だけでなく、専門家にとっても見逃せないイベントになること間違いなし。


嫌いなものにチャンスがある!:ケミカルバイオロジーとは?

上杉 志成
(京都大学 物質-細胞統合システム拠点・化学研究所 ケミカルバイオロジー)
<プロフィール>
大阪市、十三生まれ。1995年京都大学薬学研究科博士課程修了、同年Harvard大学化学科博士研究員、1998年Baylor College of Medicine生化学・分子生物学科助教授、准教授(tenured)を経て、2005年京都大学化学研究所教授に着任。2007年より京都大学物質-細胞統合システム拠点(WPI-iCeMS)教授兼務、2012年よりWPI-iCeMS副拠点長兼務。東京テクノフォーラム21ゴールドメダル賞、日本薬学会学術振興賞、German Innovation Award受賞。ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学が運営するオンライン教育機関edXから、日本初の講義「The Chemistry of Life」を無料配信し、現在までに世界中の約2万5千人が受講。この講義のハイライトをまとめた「京都大学人気講義 サイエンスの発想法(祥伝社)」を上梓し絶賛発売中。

ゆる募:「生命の起源最大の謎」を解く勇者!

高井 研
(JAMSTEC深海・地殻内生物圏研究分野)
<プロフィール>
「ノーベル賞なんて所詮一部の人間が作った見せ掛けの権威やろ! そんなんより生命の起源に迫る研究のほうが面白いやんけ」という友人の言葉に激しく感動し、「俺は生命の起源を解くんや!」と堅く誓った京都大学農学部4回生だった1991年の私も、海洋研究開発機構(JAMSTEC)での探検調査研究を20年近くやっているうちに「まあそんな小難しいこと考えんでも、深海に潜っているだけで楽しいし...」と2015年現在、かなりヘタレな研究者になってしまいました。でも、今なおちょっとは心に火が点っているんです。生命の起源? 「よくわからないけどなんか素敵♡」とか「そら(難問に挑むのは)、そうよ(研究ロマンよ)!」では終わらせないと。

しっぽの科学:発生学者は「しっぽ」をどうみるか

高橋 淑子
(京都大学大学院理学研究科)
<プロフィール>
1988年、京都大学理学研究科生物物理学専攻・博士課程修了(理学博士)。京大の名物教授だった岡田節人(おかだときんど)氏の薫陶をうける。しかし博士学位をもらっても職がない上、男社会にうんざりしてフランスに脱出。フランスでは「ラテン科学の洗礼」を受けると共に、パリの「自由な女性たち」を目の当たりにして、カルチャーチョック。日本に帰国する気もなかったので、そのまま米国へ渡り(1991年)、オレゴン大やコロンビア大学(ニューヨーク)で研究を重ねたが、1994年ついに帰国(北里大学)。その後、奈良先端大学や理化学研究所CDBを経て、2012年より現職。2014年より京都大学理事補(研究担当)。2010年、第30回猿橋賞受賞。好きなものは、歌(合唱)とビール。おもろい研究だと分野かまわず首を突っ込む習性あり。広島生まれ。被爆二世として、そのうち父親の被爆体験記を英訳しようかな、と思い始めたこの頃です。

なんでこんなに複雑なん?:いろいろな細胞の「つくられ方」

仲野 徹
(大阪大学大学院・生命機能研究科/医学系研究科)
<プロフィール>
1981年大阪大学医学部卒業。内科医として3年間勤務の後、大阪大学医学部・腫瘍代謝部門にて、造血幹細胞移植などの研究に従事。1989年から2年間ドイツのEMBLにおいてトリ白血病ウイルスの解析をおこなう。1990年から95年まで、京都大学医学部医化学教室(本庶佑教授)で、ES細胞から血液細胞への試験管内分化誘導法を開発し、造血細胞分化における分子機構の解明に挑む。1995年に大阪大学微生物病研究所・教授、2004年に同大学生命機能研究科/医学系研究科教授。教授就任後、研究テーマを、発生・分化におけるエピジェネティック制御へと転換しましたが、自分としては、一貫して「いろいろな細胞はどのようにしてできてくるのか」に興味を抱いてきたつもりです。2014年には『エピジェネティクス-新しい生命像をえがく(岩波新書)』を上梓し絶賛発売中。研究以外のさまざまなことにも首を突っ込みながら、日本でも数少ないお笑い系研究者を目指しています。