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革新者になる秘訣は、常識を壊すこと。

2018-10-22 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

9月27日放送のカンブリア宮殿『フランスパンの伝道師 日本の食卓に起こした革命と新挑戦!』の回、ご覧になられましたか?

 

全国に約30店舗を展開しているフランスパンの専門店「メゾンカイザー」。本場フランスの伝統的な製法で焼き上げたパンが人気なんだとか。お客さんの目当ては「バゲット」。お店の名前は何度か聞いたことがありますが、パリッとした皮は厚めで香ばしく、中はもっちりだそうで、熱烈なファンが画面には映し出されていました。

 

食感の秘密は、酵母菌や乳酸菌など3,000種類の菌を培養して作る「天然酵母」。一般的に使われるイースト菌ではなく、天然酵母を使うことで風味や食感が良くなると言うことは、パン好きな人なら誰でも知っている事ですし、旨味が天と地ほども違うものですよね。我が家でも、毎週末は予め注文しておいた天然酵母で作られた食パンを頂いております。おっと、脱線してしまいましたねぇ…。

 

メゾンカイザーのパンは、店舗だけでなくフォーシーズンズなどのラグジュアリーホテルや、あの有名なフレンチの三國シェフがオーナーの「オテル・ドゥ・ミクニ」など、名だたる有名店が採用しているそうです。カイザーさんのバゲットは食べた事がないので、一度は食べてみたいものです。

 

このフランスパン専門店を率いるのは、ブーランジェリーエリックカイザージャポンの社長、木村周一郎氏。なんとこの方、実は、日本で初めてあんぱんを考案したことで知られる「木村屋」の長男として生まれ、幼い頃から「あなたはパン屋さんになる」と育てられたのだそうです。大学卒業後は生命保険会社に入社。営業部門で業績を上げていましたが、7年目が近づいた頃「そろそろパン業界に入らないか」と父から言われ、パン職人の道に入ることを決意されたんだとか。

 

ところが、木村屋は継がず、「50年に一度の天才パン職人」とも言われるフランスのエリックカイザー氏のお店で修業を積んでいきます。早朝から日が暮れるまで働き、店を出る頃には、まつげの先まで粉で真っ白だったそうです。1年が過ぎた頃、木村さんの働きぶりを認めたカイザー氏が、日本進出を任せると決めたのです。フランスで修業を重ね「フランスパンの伝道師」として日本で独自の地位を築きあげていく生き方…格好良いですよねぇ。

 

余談になりますが、一方、本家の方は、つい最近?? お家騒動があったようで、現社長の木村美貴子さんが父親を追い出したという噂もあったりと、複雑な気持ちもあったりしますが…。…もとい…。

 

木村さんは帰国すると高輪にフランスパン専門店「メゾンカイザー」をオープン。しかし当時、日本はメロンパンなどの「菓子パン」が全盛期。業界関係者の間では「絶対、失敗する」と囁かれ、【バカ息子】とまで言われたそうです。その通り、オープン当時は看板商品のバゲットが1日14本しか売れず、殆ど廃棄する毎日だったんだとか…。勿体ない話です。

 

そこで木村さんは「売れないなら、売りに行けばいい」と生命保険の営業時代の経験が活かされていきます。パンを焼いては、近くの交差点で無料で配り続けたそうです。「どうせ残ったら、廃棄することになるのだから・・・」と。すると、それから半年後のクリスマスイブに奇跡が起きます。

 

なんと店の前に行列が出来ていたのです。「特別な日に、特別なものを食べたい」とこれまで、試食したお客さんが買いに来てくれたのです。木村さんの試食作戦が見事に客の心を掴んでいたのです。木村さんは、村上さんに『革新者になるための秘訣は?』と尋ねられると、こう答えられていました。『決まりきっていたことを壊すほどの力・常識を壊すこと』と。

 

9月にオープンした商業施設「渋谷ストリーム」では、フランスパンをベースにしたあんぱんも売り始めたんだとか…。また、新たなステージに踏み込んでいく木村さんのパン。是非、食べてみたいものです・・・。
 

 

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