ティータイム

『一本の糸』の思いが感じられる大島紬

2016-7-27 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

毎週木曜日に放送されている大好きな番組の1つで『世界!ニッポン行きたい人応援団』

という番組から、今回はお話したいと思います。

 

今回はアメリカのノースカロライナ州に住むナサニエルさんが招待客。本やインター

ネットでニッポンの伝統的な織物を目にして以来、素朴で美しい色や柄の手つむぎや

手織りに魅了されたと言います。そのハマり様は、ネットを駆使して勉強し、自ら

綿花を育て紡績するばかりか、機織り機まで購入して、日本風の藍染にチャレンジ

してしまうほど。

 

そんなナサニエルさんは、日本に行けたら、伝統的な織り方や染め方について本物を

ぜひ見てみたい、特に奄美大島の「大島紬」に触れてみたいというのが夢でした。

夢が叶って招かれたのは、藍染めの本場である奄美大島で、昔ながらの伝統技術で

大島紬の染めを行う金井工芸他の皆さん。

 

大島紬は、糸を染める前から決められた図柄に合わせて、染めるための編み込みを行い、

編み込んだものをトコトン染めていきます。絣(かすり)むしろと呼ばれる絹糸の束を、

車輪梅というバラ科の樹木の染料で染めたあと、泥田につけます。すると、泥の鉄分と

車輪梅のタンニン酸が反応して色が変化し、大島紬独特の黒色に染まるのです。

 

染めが終わるまでの気の遠くなるような作業。これを泥染めと言い、染めた後は不純物が

出なくなるまで川で30分以上もみ洗いして、やっと泥染めが完了。この後、染めない

部分を縛っていた木綿の糸を解いて、やっと一本の糸に。

 

緻密に糸を一本ずつ染め分けるには大変な苦労がありますが、機織り機で寸分の狂いも

なく大島紬を織っていく作業も気の遠くなる作業でした。職人さんでも一日たった

20cmしか織ることができず、一反約12.5メートルを織るのに、なんと3ヶ月もかかり、

高度な染めの物は3000万円を超えるとか…。一本一本の糸を染めていくため、何と

リバーシブルで使える優れもの。日本人でありながら、知らなかった事ばかりの

1時間でした。

 

日本の文化に魅せられて、思いを寄せてくれる海外の人が居てくれることに感謝し

同じ日本人として誇りに思い、改めて日本の素晴らしさに気づかせてくれる・・・

そんなこの番組が長続きしてくれる事を願っています。明日28日は和菓子に惚れた

外国人が招かれるようで、これもまた今から楽しみです。 

 

 

 

 

 

 

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