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八割の人が反対するなら、むしろ、やる価値がある

2019-3-13 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

2月21日放送のカンブリア宮殿『常識を打ち破る味噌メーカーのサバイバル経営』の回、ご覧になられましたか?

 

1854年に長野で創業した味噌で有名なマルコメさん。今や味噌の国内シェア約25%を占めるという、押しも押されぬトップメーカー。地方の味噌メーカーが、どうやってここまで成長できたのか?そこには、次々に業界の常識を打ち破ってきた歴史がありました。

 

特に業界を驚かせたのが「味噌汁は出汁をとって作るもの」というのが当たり前の時代に、開発した出汁入り味噌『料亭の味』。出汁は各家庭の好みがあるから、受け入れられないという意見が多かったのです。会議の中で皆が反対すると、『だからこそ、やろう!』と決断されたのだとか。『全員が賛成するような商品は上手くいかない』『八割の人が反対するなら、むしろ、やる価値がある』『常識の範囲では上手くいかないから』と。

 

そうして発売に至った『料亭の味』は、大ヒット。これが飛ぶように売れると、その後、液体の味噌をペットボトルに入れた『液みそ』を発売、若者をターゲットに開発した商品でしたが、予想外にシニア世代にも歓迎され、こちらも大ヒット。信州味噌の本場・長野で生まれた老舗の味噌メーカーは、次々に業界の常識を打ち破り、その挑戦は味噌に留まることはありません。

 

青木社長は、「経験を活かして次の展開へ進んでいるだけ」で、無謀な挑戦ではないと話され、また、「何が必要かを考えて取り組めば答えは得られる」そんな事も話されていました。

 

「飲む点滴」とまで呼ばれ、数年前からブームになっている甘酒。その甘酒を新たな形で広めているのも、味噌メーカーのマルコメさん。味噌づくりのノウハウを生かして「糀」を使った甘酒を発売。2016年から“発酵食アンバサダー”として、「プラス糀 無添加 糀美人」「ダイズラボ 大豆粉」などのテレビCMにトップモデルのミランダ・カーさんを起用。

 

「オーガニックみそパウダー」は、有機みそを粉末化したもので、「野菜だし」「かつお昆布だし」の2種類をラインアップしており、オーガニック食品を好むミランダさんが監修し、化学調味料を一切使用していない点が特徴となっています。今度、我が家でも試してみようと思っています。

 

糀甘酒は、飲むだけでなく、料理の調味料として使うことで更なる人気を生んでおり、マルコメは新潟に甘酒専用の工場も建設、日本人の味噌の消費が減り続ける中、新たなビジネスに果敢にチャレンジすることで、売り上げを伸ばしているのです。これが如何に凄い事か、ひたすら感心するばかりです。

 

社長の金言に「若手は任せて伸ばす」とあったように、今、マルコメは、若い人材を積極的に活用しているそうです。若い女性たちのプロジェクトチームが味噌づくりのノウハウを活かして“第2の矢”ともいうべき「糀甘酒」を生みだし、さらに“第3の矢”として、大豆を加工して作った大豆ミート「大豆のお肉」を開発、健康ブームの中、次なるヒットも期待できそうです。

 

いつもの村上龍さんの編集後記では、こんな事が書かれていました。

 

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創業160年超の老舗だが、重大な危機を迎えたことがないように思えた。だが青木さんに、きっぱり否定された。「とんでもない、危機の連続です」実際、危機はあったのかもしれない。だがその都度、先駆的な試みと商品開発で、乗り越えてきた。危機は、顕在化しなかった。「出汁入り味噌」はコロンブスの卵のように画期的で、味噌の地域嗜好性を超え、あっという間にナショナルブランドに成長した。米糀甘酒も、3年で売上を10倍に伸ばした。マルコメは、挑戦を止めない。「危機の顕在化」を防ぐのは、「危機感」しかない。
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これだけの老舗が危機感を持ち続けられるのは、凄い事ですよね。何より、『八割の人が反対するなら、むしろ、やる価値がある』そんな決断ができるからこそのトップに立つ人。こんな人がトップにいる限り、マルコメさんに敵なしといったところでしょうか。

 

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