ティータイム

今や売上の8割が加工品という千疋屋

2016-10-14 NEW!

 

10月6日放送のカンブリア宮殿 の 【伝統は革新だ】 第3弾『千疋屋総本店』のお話から

千疋屋総本店の創業は1834年なんと天保五年です…いつだ…それ? 現在の埼玉県越谷市で

槍の道場を経営していた初代創業者の大島弁蔵が、地元の果物や野菜を舟で運び江戸で

商いを始めたのがきっかけとか。

 

当初は安売りの店だったそうですが、二代目の文蔵が高級路線へ転換し、現在の経営の

基礎を作っていきました。明治時代には海外産果物をいち早く販売。大正時代には

メロンやビワの品質改良を行うなど、時代に合わせた変革を続けてきました。メロン

1個約1万4,000円、ブドウ1房1万円、バナナ1本が324円…。勿論、万が一美味しく

ないフルーツがあった場合には、交換も受け付けると言った徹底ぶり。驚くほど高値の

ついた果物がまるで宝石のように綺麗に並べられ、次々と売れていったのです。

 

千疋屋総本店は東京を中心に展開していますが、千疋屋の果物が高い理由は、その栽培

方法にあります。例えば看板商品のマスクメロンは1本の茎から1つしか実を付けない

「一茎一果」という栽培方法で育てられています。通常の栽培方法よりもコストが

かかりますが、こうすることで実が甘く形の良いメロンになるとのこと。さらに

千疋屋では特定の農家と直接契約をせず、全国から大田市場に集まった果物の中から

最高級のものだけを独自の基準で厳選して買い取っていくのです。

 

現社長の大島博さんの代になると、バブルが崩壊し、高級フルーツの売上は頭打ちになって

いきます。そこで現社長が考えたのが千疋屋のブランド力を活かした高級果物をふんだん

に使ったスイーツを主力とする戦略。人気メニュー フルーツパフェ開発の人がテレビに

映った際には、『あれっ?』と見覚えがあったのですが…がっちりマンデーで見かけた

のか…忘れてしまいましたが…確かに見覚えのある人でした…。

 

創業から182年という今の老舗の売上を支えるのは、綺麗に並べられた果物ではなく、

高級フルーツをより多くの人に食べてもらう為のスイーツという独自の販売戦略。

現在、商品比率では加工品が8割を占めるまでになっており、なんとフルーツを置か

ない加工品だけの店舗も普通に展開されています。

 

また、千疋屋では新たなフルーツ開拓も行っています。南国の果物であるマンゴーが

真冬の北海道で収穫されると聞きつければ、十勝帯広の農家を訪れます。この北海道産

マンゴーは、東京農大の宮田先生と農家が組むという産学連携の取り組みで、化石燃料を

使わずに、冬場に降り注ぐ大量の雪で夏に冬を演出し、湧き出る温泉を使って冬に夏を

演出することで、本来収穫できない時期に収穫していくという特殊な栽培方法で作られ

ています。<白銀の太陽>と名付けられたこのマンゴーを千疋屋で扱うことで、産地の

活性化に貢献しようというのです。

 

編集後記で村上さんは、こう話されています。

『強力なブランド力を築き上げているのに、メロンなど高級果物への依存を止めた。

現在、商品比率では加工品が8割を占めている。そしてその開発、素材などに伝統の

ブランド力を活かし、ごく自然で、かつ大胆な、変革に成功した。自らが持つ資源の

本質を確認し、新しい形で活かす、まさに「伝統と変革」の王道である。』と…。

そして、いつもの…社長の金言

 

『生き延びるためには 30年で変えろ』

 

「30年もすると改革をしないと生き延びていけない…。」番組の中で大島博社長が

話されていましたが、この30年は、会社の事業継承との関係も深く、大きな課題となる

企業が多くあります。182年で6代目…1人約30年…甘んじていてはダメなのですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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昭和偉人伝~梶原一騎~アナザーストーリーズ 運命の分岐点

2016-10-13 NEW!

 

毎週水曜21:00からBS朝日で放送されている『昭和偉人伝』…今回は2014年10月に

放送された梶原一騎の再放送を見てのお話。

 

梶原一騎と言えば「巨人の星」、「あしたのジョー」、「タイガーマスク」、「柔道

一直線」など…昭和40年代、日本に巻き起こった「スポコン」ブームの立役者である

劇画原作者でした。 作画担当は違っても、原作は同じだったんですよね。凄い人です。

 

私なんぞは、代表的な4作品ともテレビの前に釘付けになって見ていた側です。

男としての基本的な生き方は、この作品達の影響を強く受けた人も多く、私の周りも

含めて、その頃の男らしさの基準になっていった気がします。

 

この回は、多くの梶原のヒット作の中から「巨人の星」と「あしたのジョー」を

中心に作品の製作秘話を探るべく、川崎のぼる、ちばてつやといった作画を担当した

漫画家達へインタビューし、梶原の人物像に迫っていきました。あの作品タイトルは

どうやって決まったのか?ヒューマンから名付けられた星飛雄馬の投げる「消える

魔球」のからくりはどうやって考えられたのか?「あしたのジョー」のラスト、

ジョーはなぜ真っ白になったのか?関係者だから知る貴重な話を聞くことができました。

 

あしたのジョーの矢吹ジョー、タイガーマスクの伊達直人、とっても魅力的な主人公は、

未だに憧れの的でもあるくらいです。施設の子ども達に伊達直人の名前で寄付する

人が現れるなど、亡くなった後も伝説として生き続けています。

 

また『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』というNHK BSプレミアムで放送されて

いる番組は、ご存知でしょうか。放送時間は、水曜日 21:00 - 22:00と時間が重複して

いるのですが、再放送が、次週火曜 23:45 - 0:45にあるので、両方視聴する事は可能。

 

そんなアナザーストーリーズで、10月5日に『タイガーマスク伝説 』が放送されて

いましたが、プロレスでのタイガーマスク誕生も、梶原一騎からの持ちかけで実現

したものだとか。当時は、猪木とアリの世紀の一戦で猪木が代表を務める新日本

プロレスは、試合後大きな借金を抱えてしまっていたので、佐山が演ずるタイガー

マスクがプロレスファンを子供にまで広げ、大ヒットしたことで大きな収益をあげ、

救世主となりました。

 

番組では、そんなタイガーマスクを演じた佐山選手の苦悩を中心に話されていましたが、

タイガーマスクという梶原一騎が産み出したキャラクターが現実とリンクすることで、

多くの人に生きる力を与えていた気もします。

 

今日は2つの番組を取り上げてお話しさせて頂きましたが、数々のドキュメンタリー

番組があり、こうした話を知る事で、生き方として刺激を受けるのは心地良いものです。

知らなかった裏側を見せられることで、自分の思い込みの間違いや、見えない苦労を

知って、自分のモチベーションに繋がることも少なくありません。単に視聴率に走る

のではなく、これからもこうした番組が長続きしてくれることを願っています。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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超エコで温暖化対策になる『熱音響機関』

2016-10-7 NEW!

 

先日10月2日に放送された未来EYES プロジェクト26「熱音響機関」のお話、ご覧に

なられましたか?『未来EYES』は、毎週日曜日の夜10時半からBS JAPANで放送され

ています。今、私が最もはまっている番組で、以前にもご紹介させて頂きました。

 

今回は、21世紀に入ってから進んだ研究で、『捨てる熱』をモーターなどの可動

部品を使わずにエネルギーに変える『熱音響機関』を研究している東海大学工学部

動力機械工学科 准教授 長谷川真也先生が主役でした。

 

『熱音響機関』とは、熱を音波に変える新しい波動エンジンのこと。発電には、

波動エンジンの先に「リニア発電機」を取りつけて音波から電気を起こします。

この研究では発電する際のシステムを活用して、熱から音波を発生させるのとは

逆に、音波から冷熱をつくることもできます。音波を波動エンジンに入力する

ことで、可動部品を持たないノンフロン冷却として使うことができるのです。

 

システムの特徴は、構造がシンプルなため安価で量産が簡単なことと、ガソリン

エンジンに不可欠なクランクやピストンといった可動部品が全くないため、保守

点検も楽で超エコな発電システムであることです。タイヤのように摩耗する

部品もありません。このシステムが実用化されれば、自動車や工場で大量に

捨てられている「廃熱」を使った自家発電や、ノンフロンの冷凍庫などを作る

ことができるのです。

 

熱を音に変え、音波を用いた発電を実用化することが出来れば、車両燃費の大幅

向上はもちろん、地球温暖化やエネルギー枯渇問題を解決できるかもしれません。

「エネルギーを消費する時代から、有効活用する時代へ」を目指し挑戦し続ける、

長谷川先生。

 

そんな先生は、研究に没頭するあまり、娘さんとの交流は朝の出勤時に学校に

送っていくまでのひと時だけ。本人曰く、土日も殆ど家にいないのでと…。

それでもこんな夢のような研究をしてくれる人がいるからこそ、この世の中は

明るいのです。原発に無駄なお金を大量消費している分、もっとこうした

研究も含めた未知の物事に対して取り組んでいる研究者達に生きた支援をして

欲しいものです。

 

番組の中では、長谷川先生が『計測器が進化したことで研究も飛躍的に進んだ』

ともお話しされていましたが、研究に欠かせない機械を企業が作り出している事

にも触れられていたように、研究者と企業の連携が図れれば、よりスピーディーに

成果が出せていくのではないかと感じました。優秀な先生方と、真摯に取り組む

優良な企業…弊社が望んでいる産学連携…日本の気質という財産が成せる技ですよね。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

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お菓子のデパート よしや

2016-10-5 NEW!

 

利益を社員に大盤振る舞い! もっと働きたくなる最強経営術の全貌と題して、2016年9月1日 に

放送されたカンブリア宮殿から、今日はお話を。

 

創業52年を迎えた菓子問屋の吉寿屋さんが今日の主役です。卸売りのほか、専門店「お菓子の

デパート よしや」という直販店を関西を中心に101店舗展開しているとの事で、関東の方では

ご存じない方もいる事かと。

 

小売店の価格は定価の約2割引き。品揃えはロングセラー商品からスーパーやコンビニで

見たことのないお菓子まで…なんと1,400種類も揃えているとか。まさに「お菓子のデパート」

です。商品の単価が安く儲けが薄いと言われる菓子業界の中にあって、業界トップの利益率を

たたき出しているのだそうです。その結果、創業以来52年間も“赤字無し”の健全経営を続けて

いるのです。

 

創業者の武司氏は15歳で大阪の菓子メーカーに就職し、22歳で吉寿屋を創業。後発参入として

武司氏は朝5時から店をあけ年中無休で働き、1986年「お菓子のデパートよしや」をオープン。

お菓子が良く見えるように平台に陳列したり、商品を種類別では無く価格別で並べたりと、

工夫されたそうです。そして快進撃のもう1人立役者が、創業時から仕入れを担当する、弟の

秀次氏。秀次氏は週1回の商談会にメーカーが持ち込む商品を全て試食し、売れる商品を見極め

ているのだそうです。

 

そんな2人が創業以来、実践し続けている繁盛の秘訣、それが、早朝出社です。会長の秀次氏は

朝3時過ぎ…というかもはや夜中ですよね。創業者の武司氏ですら朝5時に出社し、倉庫に並ぶ

“お菓子”に感謝の気持ちで挨拶。そんなお菓子は、常識破りの返品ゼロ。早朝出勤した2人は、

後から来るパートさん達の為に準備をしているのです。

 

「早起きは必ず繁盛につながる。」と語る吉寿屋の姿勢が伺えます。

 

神吉兄弟には、経営者として守り続けてきた信条があります。それが従業者の幸福。この信条が

良くわかる制度が社員への利益の還元です。利益の半分は税金、残りの利益の3分の1ずつを社員、

役員、内部留保としているのだそうですが、その額が驚き…。一年間で約7,000万円分を従業員に

還元しているというのです。例えば、月1回の朝礼で行われるジャンケン大会では、テレビなどの

家電や最高級の果物などを社員とパートにプレゼント。毎年、勤続5年以上の社員1人に500万円

相当の金の延べ棒、社歴の長い社員5名に海外旅行と大判振る舞いです。さらに、最優秀社員に

年棒3,000万円が支給されたこともあるといいます。この利益還元は社員だけに留まらず、社員の

家族に野菜を送り、運送会社などの取引先にも水やお茶を1ケースやお米を渡す時もあるそう

です。「会社の利益は、社員、その家族、そして取引先の協力があったからこそ。お世話に

なっている方々にお礼をしている。」と2人は話します。関わる人のモチベーションが上がら

ない訳がないですよね。そして、それだけの利益が残せている事も凄い事です…。

 

吉寿屋では業界屈指の超効率経営を実践しています。その名も「1円大作戦!」。例えば、

社員が使うボールペンは1本だけ、名前をつけインクが無くなったら替え芯を使うのが決まり

です。もちろん、配送に使う段ボールは使い回した上で最後には業者に売っています。さらに、

倉庫の荷物は壁から5センチの隙間を空けることで、荷物の持ち運び時間が短縮できるとのこと。

そして極めつけは、1日数回の「駆け足タイム」。「15分間、駆け足の時間です!」と

アナウンスが流れると、社員は一斉に走りながら仕事を始めるのです。

 

こうした様々な努力で、吉寿屋は、創業以来、“赤字無し”業界トップの利益率約3.5%を叩き

出しているのです。贅沢に慣れてしまっている人にとっては、この『1円』を大切にする

気持ちの持ちようが、1番難しいのではないでしょうか。2011年1月20日に同じカンブリア宮殿で

放送された『未来工業』を思い出します…。

 

社長の金言

 『どんなことがあっても 報奨に見返りは求めない』

   …『これだけ出すから、頑張ってね』ではなくて、あくまでも

     『頑張ってくれた事に対して、感謝の気持ちを込めて』と言う事でしょうか…。

 

村上龍さんは編集後記で以下の様に綴られています。

 

『「人よりも多く働く」吉寿屋の戦略は拍子抜けするほどシンプルだ。他店よりも早く開店し、

創業からしばらくは休日を返上した。「自分がいい思いをするより周りの人が喜ぶのを見たい」

という武司氏の価値観は、自然に従業員への手厚い報奨に結びつき、結果的に大きな動機付け

となっている。武司氏は、毎日早朝にまず倉庫に行き、「お菓子のみなさん、お早うございます」

と挨拶する。武司氏にとって、お菓子は、単なる商品ではなく、「愛すべき生きもの」なのだ。

商品と従業員に対し無私の愛情と感謝を抱き、誰よりも多く働く、そういう人に、ビジネスの

神様は必ず微笑む。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『nutte(ヌッテ)』という『紡ぐ』企業

2016-10-4 NEW!

 

少し前になりますが、今日は、9月13日放送のガイアの夜明け『消すな職人技

生き残りの秘策』のお話。

 

高い品質から海外で人気の「Made in Japan」ですが、国内に目を向けてみると

市場規模は小さくなるばかりで、その職人技や技術力の存続が危ぶまれています。

 

今日取り上げるのはアパレル業界。日本国内に流通しているアパレル製品の国内

比率はわずか3%と言われるそうです。技術力の高さから海外の有名ブランドから

洋服の縫製を請け負う工場も少なくないのですが、中国製品などにおされ、

かつて日本中にあった縫製工場や生地メーカーは、最盛期の4分の1に減って

しまったとか…。

 

海外に仕事を奪われることで、倒産した工場も少なくありません。 縫製工場で

腕を振るってきた職人たちは仕事を失い、別の仕事に就くか、個人で縫製の仕事を

請け負うなどして生活を続けてきたのです。しかし、個人で縫製の仕事を請け

負うといってもアパレルメーカーのサンプルの作成などで得られる収入だけでは

厳しい状況。 現在そんな職人が、全国で20万人いると言われているそうです。

 

その現状に目をつけたのが昨年創業した「nutte(ヌッテ)」。縫製職人と商品を

作って欲しいというメーカーをつなぐサービスを提供しています。仕組みは、

まず作ってもらいたい側が予算や納期、デザインを提示します。職人は、

予算や納期、仕事内容を見て仕事を受けるか決めるというシステム。

 

職人が個人のため小ロットで出来るのが強みで、規模の小さいアパレルメーカーや

子供の学芸会用の衣装など一般人でも利用できるのが特徴です。 登録している

職人は現在約1,000人、年齢層も幅広く経験も豊富なことからイメージだけ

伝えれば商品を作ってくれるというのです。

 

職人生活の救いになるばかりか、一般人ですらデザイナー気分を味わえる

のですから、宣伝次第で、今後ますます成長していけるのではないかと感じる

ことができました。世界に1着しかない服、それも自分がイメージしたものが

プロの手によって形になっていくのですから…私の様なオッサンですら、

ちょっとやってみたくなるではありませんか。

 

最近、この種の営業力を持たない優れた職人さんと、そうした職人さんの技術を

求めている人を結びつける企業が増えている気がします。ビジネスチャンスの

キーワードは、実は、この大切な2つの要素をつなぐ、『紡ぐ』という一言

なのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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働き方が変わる・・・

2016-10-3 NEW!

 

9月27日放送のガイアの夜明け、シリーズ「働き方が変わる」第14弾『今こそ、

社員を鍛える!』ご覧になられましたか?

 

社員を東南アジアなどの新興国に送り込み、本業で培ったスキルを生かして

貧困などの社会問題の解決のために活動していく…そんな人材育成を行う企業が

増えているというお話でした。

 

海外の大学などで勉強する「留学」ではなく、実際に仕事を通じて学ぶことから

「留職」と呼ばれているそうです。NPO法人のクロスフィールズが作る

プログラムで、これまでにパナソニックやハウス食品、NTTデータなどの

大手企業が導入しているとのことで人手の少ない中小では難しい話でしたが、

良いお話でした。

 

大企業の駒として働く環境では、自分の仕事がどれだけ社会の役に立っているのか

が見えにくく、「働く意味」や「仕事のモチベーション」を見出せずに悩んでいる

社員が多いとのこと。そうした『やりがい』の持てない社員に社会貢献の機会を

与えることで、「自分のスキルが社会の役に立つ」という実感を与え、自ら

新たなアイデアを生み出せる人材へと成長させるのが企業の狙いのようです。

 

番組では今年3月、日立製作所の石黒さんの「留職」が紹介されていました。

石黒さんはソフトウェアのエンジニア。普段は企業向けに業務改善ソフトを

開発していますが、営業がとってきた仕事をこなすだけ。自分の仕事が社会に

どう役立っているのか分からず、やりがいを感じられずに悩んでいました。

 

海外旅行すら行ったことがなかった石黒さんが送り込まれたのは、東南アジア

ラオスにある貧困層向けの小児病院。石黒さんに託されたのは、3ヶ月の滞在

期間中に病院内のITインフラを改善すること。与えられた仕事をこなすのではなく、

自分で課題を見つけて仕事を生み出さねばなりません。

 

初めての経験に戸惑いながらも、石黒さんはみごとに自分自身で考えて課題を

見つけ、解決していました。自分の作ったプログラムを喜んでくれる現地

スタッフの表情を目の前で見ることができたのです。

 

番組ではもう一つ『異業種研修』リーダー養成合宿なるものも紹介されていま

したが、こちらは各会社の人事の目が光る中でのものだったので、あまり良さを

実感できませんでした。監視下の中では、なかなか…
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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音声翻訳 VoiceTra

2016-9-20 NEW!

 

9月11日の未来EYES『奈良先端科学技術大学院大学』ご覧になられましたか?

機械を使って異なる言語間で会話をする技術、「音声翻訳」。最先端を走る日本の

音声翻訳技術を30年近く研究している、奈良先端科学技術大学院大学の中村哲教授。

 

パソコンなどの機械を使った自動翻訳は大きく「テキスト翻訳」と「音声翻訳」の

2つに分けられます。音声翻訳で有名な物としてはアップルのiOSに搭載されている

『siri』がありますが、日本人の作るものはランクが違う気がしました。

 

そもそも、音声翻訳はある言語で話した音声を別の音声に変換するので、テキスト

翻訳に比べて数段難しいものです。 構成要素は3つに分けられ、話した言葉を正しく

機械が認識すること(=音声認識)。その認識した内容を自動的に相手の言語に変換

すること(=機械翻訳)。最後に、翻訳した内容を音声として出力すること(=

音声合成)。

 

話し手によって言葉の使い方は異なり、その時どきで声の調子も微妙に違いが

生じるので更に認識に時間がかかってしまうそうです。2020年代を目標に日本語と

英語の同時通訳を実現して、世界中の「言葉の壁」を無くし、どんな国の人とも

自由に話ができるようになる事が夢のようです。

 

話はズレてしまいますが、そんな番組の中で紹介された音声翻訳アプリ 『VoiceTra』

なんと…31カ国に対応した翻訳アプリで、モバイル・サイエンス賞を受賞している

そうですが、これが凄かった。番組を見終わらない内にダウンロードして試してみたら、

話した文章を文字で表示、続いて翻訳したい文章、その文章が意味する文章を表示。

音声ボタンを押すと音声で応えてくれるというもの。

 

文章で書くと分かりにくいですね(;^_^A  ご存知ない方は、どうかダウンロードして

使って試してみて下さい。普段使わない聞いたこともない国の言語にも変換できる

ので、なかなか面白かったです。

 

我が家は、『こんなのがあれば英語覚えなくても大丈夫!』なんて話が浮上して、

それじゃあ、これは…と、ウチの家内が…『父さんはハゲです』と英語に訳して

もらおうとしたところ…日本語力が足りないようで…

 

続きは、是非、ご自身で試してみてください…プフッ…
 

 

 

 

 

 

 

 

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脳の思考を読み取って記憶を書き換える?

2016-9-13 NEW!

 

9月4日放送の未来アイズ ご覧になられましたか?
この回は、脳波や心電・筋電などの生体信号の研究をしている、慶應義塾大学 理工学部
システムデザイン工学科 准教授 満倉先生が主役でした。

脳で考えたことをコンピュータで文字にしたり、脳で考えたとおりにパソコンのマウスや
車椅子までも操作してしまう。そればかりか『「美しさ」「心地よさ」「面白さ」などの
感性を脳から読み取る』研究も進めてられており、音楽を聴いたり、雑誌を読んだり、
乗り物に乗ったりしながら、どのように感じているかが自動的に分かってしまうとのこと。

こんな事が出来るようになってきたんですね。また、人の顔の画像を認識する研究も行って
いる満倉先生。画像の中の顔を認識したり、顔から顔の向き・年齢・表情を推定できる
ように研究し、これらの技術をロボットに実装させるなど実際に応用できるように研究を
進められていました。

脳波の組み合わせから心の状態がわかる。辛い時に、明るい気持ちにする電気信号を送る
『人間ガソリンスタンド』のようなものを作りたいと日々研究・開発に邁進する満倉先生
でしたが、話す事が出来なくなったお年寄りに使われているシーンでは、話せなくても
気持ちを感じ取る事ができて、看病されている家族の心の負担を救っていました。

以前、NHKの「サイエンスZERO」で放送された、記憶のメカニズムに関する話と合わせて
行くと、ちょっと『怖い』とも感じてしまった科学の進歩…。

サイエンスZEROでは、どのようにして新しい記憶がインプットされ、どのようにして
保管されていくかがメインとして扱われていましたが、番組の後半では『記憶を操る』を
テーマに、『人工的に記憶を連合』させて、将来的にはPTSやうつ病の治療に役立たせ
たいと語られていました。

良い形で活かされれば良いけれど…悪用されれば、都合の良い記憶に刷り込む恐ろしさも
想像できます…。SF映画で何度か扱われた事のあるネタで、悪徳政府に従順かどうかが
自動的に判断され、一度反乱分子と判断されると、記憶を書き換えられて従順にされて
しまうといったもの…。

科学の進歩は、活かし方1つで救いの神にも、災いの神にもなり得るもの。うつ病など、
心の病が増加している現代だからこそ、この2つの研究で、救われる多くの人がいる事は
間違いありません。是非、良い形で活かされることを願うばかりです。
 

 

 

 

 

 

 

 

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こんなに凄くて素敵な獣医師が…

2016-9-7 NEW!

 

9月4日放送の情熱大陸『竜之介動物病院』ご覧になられましたか?

最大震度7、死者50人の犠牲を出した今年4月の熊本地震。一時は県内の18万3,882人が

避難所に身を寄せることとなりましたが、ペットを飼う人たちは避難所内に動物を同伴

出来ず、車中泊を余儀なくされるケースも多くありました。テレビでご存知の方も多く

おられるのではと思います。

 

環境省のガイドラインでは災害発生時にペットの同行避難を推奨しているものの、やはり

様々な人が集まる避難所では動物が嫌いな人もいれば、衛生面を心配する声もあって、

ペット連れでの避難は難しいというのが現実です。

 

そんな中、“ペットは家族”と考える飼い主たちのために自身の病院を「同伴避難所」

として開放したのが熊本市の徳田竜之介獣医師でした。そこまでしてくれるのかと言う

くらい凄く素敵な獣医師さんでした。

 

傍らでは次々と運び込まれる被災動物の治療を続けながら、一時は4階建て全フロアを

開放。約3週間で犬や猫、ウサギ、フェレットなどの動物と飼い主のべ約1,500組の

避難を受け入れていました。なぜそれだけ大規模な受け入れが出来たのか?実は

徳田先生は東日本大震災を機に自身の病院を耐震性にし自家発電機や貯水タンク、

災害用無線なども備えていたのです。

 

「過剰投資だ」と周囲は冷ややかだったそうですが、そのお蔭で今回多くの家族が

安心して避難生活を過ごせたのです。本来なら国や地方公共団体が率先して備える

べき事を、たった1人の獣医師が、ここまでの事を成し得たなんて信じられない話です。

 

2013年の調査のよると、国内の犬猫飼育頭数は約2,061万頭で、15歳未満の子どもの人口

1,649万人を遥かに超えているそうです。我が家も7羽のオカメインコを飼っており、

動物達に心を癒される家族の1つです。伊豆大島が噴火した際には、一緒に避難する事が

許されずに、私も…大切な動物を亡くした経験もあります。

 

多くの人がペットに心を支えられているという現実があるからこそ徳田先生は被災地で

ペットと一緒に住める避難所や仮設住宅が実現するよう行政にも働きかけています。

「ペットは社会の一員」と考える徳田先生は、市の『動物と一緒に入居できる仮設住宅』

の実現に大変貢献していました。

 

1961年鹿児島県生まれ。医師である父の影響で、幼少の頃から動物医療に携わる獣医師を

目指していたそうです。麻布大学卒業後、首都圏の動物病院で6年間修行し1994年

熊本市に「竜之介動物病院」を開業。当初は新聞配達でスタッフの給料の不足をまかない

ながら不眠不休で働いたとか。2004年には動物学校開校。

 

熊本のテレビやラジオに度々登場するため地元では有名獣医師で、未だに家族とは

別居生活を送りながら、被災地で、寝る間も惜しんで東奔西走する獣医師を続けて

おられました。他の病院から送られてくる動物の手術などは、一般の診療が終わった

夜の11時からで、本当に寝る間もない厳しい毎日を送っておられました…。

 

大災害が起きたその時、ご自身のペットはどうされますか?「ペット同伴避難所」は、

後回しにされると確実に予測できるだけに、こんな立派で素敵な先生の存在は羨ましい

限りで、バックアップする人達が、もっともっと増えて、1人の負担が軽くなる事を

願っています。大災害が起こる前から備えていたからこそできた、受け入れ態勢。

先手を打つ事の勇気と素晴らしさを噛み締める30分でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

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理化学研究所 理事長松本先生

2016-9-6 NEW!

 

私の履歴書、昨年6月に日経に連載された理化学研究所理事長の松本紘先生。8月14日、

21日の2日間にわたってBSジャパンで放送された【日本の科学技術を立て直す“改革者”】

ご覧になられましたか?

 

1942年、中国・河北省で生まれ、貧しい環境で育つも、常にトップの成績を収め、

京都大学の電子工学科へ進学しています。大学4年の時に宇宙物理学者の教授・

大林辰蔵と出会い、宇宙物理学者を目指すようになると、奨学金で大学院を出て

助手の道へと進んでいきます。1967年、中学時代の後輩と結婚しますが、翌年に

生まれる双子の長男に脳性小児まひの障害があると判明。1974年、家族を連れて

アメリカの航空宇宙局NASAの研究所へ留学。研究漬けだった日本とは対照的に

家族との時間を取ることができた松本先生は、国際的な視野を養うとともに価値観も

大きく広がったのだそうです。障害者の子供を持ったことで、家族の結束力を学び、

優しくなれ、フラットに人を見られるようになれたと話しておられました。

 

帰国後、世界の若手研究者が集い、最新技術を発表し学べる場を作るための資金集めを

行って、1983年、「宇宙空間シミュレーション国際学校」を開催。やがて、森林研究を

行う木質科学研究所の所長との議論で新たな学問の形を見出し、宇宙科学と森林研究

という異質な学問を融合させ生存圏研究所を誕生させます。2004年に初代所長に就任

した後、総長から副学長にと声がかかります。国立大学の法人化で財務改革が急務と

なっており、副学長に就任した松本先生は、これを改善させるために研究と並行して

財務改革に着手。

 

京都大学総長時代に乗り出した京大改革の柱は、教養課程の見直しと部局横断的、学際

融合研究の推進。独創的な研究の萌芽を見つけるや、スピード勝負で研究環境を整備し、

高レベルの研究者を集め、知財保護にも先手を打っていきます。早くて2年かかると

言われていた山中伸弥先生のIPS研究センターの準備期間2カ月での発足は、時を経ずして

ノーベル生理学・医学賞受賞という最大級の成果を生み出しました。

 

世界の研究機関と肩を並べていくためには、少々の反対があろうとやりぬくタフな

マネジメントが不可欠という松本先生の信念は揺るがず、今度は理化学研究所を

建て直すことができるかに各界からの注目が集まっています。

 

スケールの大きな研究が教授時代から部局横断的・学際的な色彩を帯び、理想的な研究

環境を求めて、資金面も含めパートナーを産業界へ、海外へと求めていくようになって

いきました。経済が停滞した中での独法化で、大学にも経営感覚が一層求められるように

なってきた時に、異端の研究者だからこそ、総長の椅子が回ってきたそうで、"子分"の

多い研究科・学部長ではない総長就任は京大史上初だったそうです。

 

「STAP細胞」問題で揺れる理化学研究所の理事長に昨年就任すると、火中の栗を拾った人

として話題を集めた松本先生。自伝の書『改革は実行 私の履歴書』という本も出版されて

います。番組を見て読んでみたくなりました。

 

理化学研究所は来年100周年を迎えるそうで、年間予算は800億円以上。そんな理化学

研究所の理事長に就任すると「(社会に役立つ)イノベーション(技術革新)が起こる

土壌をつくることが大学や理研など研究機関の役目」と強調しました。「リーダーが

辞表を胸に、責任感と覚悟を持たないと、組織は変えられない」と理研改革への決意を

示しています。

 

理化学研究所については「STAP問題で有名になったが、99.9%の研究者は非常に優秀で

垣根を越えた議論もしている。人事一元化やガバナンスの改善に取り組みながら、

国際化と長期的な研究にも取り組む。全国の大学や、産業界とのつながりを結ぶ

『ハブ機能』を築き、広く産学連携を図っていきたい」と意欲を語られています。

 

番組の中で印象に残った言葉は・・・

   『世界に通用する研究者たれ』

      『人と科学技術が日本を救う』

          『未来は予測するものではなく、創るもの』・・・。

 

『全国の大学や、産業界とのつながりを結ぶ『ハブ機能』を築き、広く産学連携を

図っていきたい』というトップの立つ理化学研究所からは、目が離せそうにありません。
 

 

 

 

 

 

 

 

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